イクスタイル

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レスリング伊調馨が優勝したのは計画的戦略でした

伊調馨が先日天皇杯全日本レスリング選手権で優勝しました。

 

その後コメンテーター達は、「ブランクがあったから」「勝ちたいという執念が」「残り10秒でひっくり返した」という浅いコメントをTVという公共の場で喋りまくる。

 

僕から見れば最初から「戦略」だと思えた。

 

理由は以下の通りです。

若かりし頃であれば、積極的に攻め、タックルを狙いにいくプレースタイルでした。

 

しかし、年齢を重ね川井選手と組み合った時にわかったんだと思います。相手の強さに。

 

伊調馨は試合を通して目立ったタックルは一度しかしませんでした。

 

それも、相手に避けられました。

 

伊調馨選手は試合中、相手と組み合いながら時間を気にしているようにも見えました。

 

正直いつまでもタックルをしに行かない姿をみて、一般の人はこう思ったはずです「時間が無いんだからもっと攻めないと!」いや、もう攻めてるんですよ。

 

相手もそれなりの緊張感を持っていますし、伊調馨というオリンピック4連覇の選手を前に、全くなすすべがなかったのです。

 

カギになったのは集中力だと思います。

 

残り10秒、相手も気を抜いていたわけではありませんが、もちろん観客からもセコンドからも、残り10秒の合図などが出たでしょう。

 

追いかけられる方は追いかける方より必死になれないはずです。

 

目的が点を取る事よりも「勝つ」と言う事に代わるからです。

 

一方追いかける方は静かな闘志を燃やし、相手を下から睨み付け、一瞬のすきを狙う虎の様になります。

 

そして、粘り続けたじれったい体制に一瞬の隙が生まれ、その一瞬のすきを見逃さず噛みつきに行きました。

 

結果伊調選手は狩りに成功しました。

 

一瞬の隙を物に出来るのが、チャンピョンです。川井選手はまだ経験が浅く、優勝を前に無意識に浮足立ったのです。

 

川井選手はインタビューでインタビュアーに怒っていたように見えましたが、それはインタビュアーではなく自分に怒っていたのでしょう。

 

なぜ10秒もっと気を付けられなかったのかと。

 

心の整理が出来ないままインタビューを受けたから、返す言葉がキツク、瞳孔は開きっぱなしでした。

 

以上のことから、コメンテーターはもっと描写的な部分だったり、以前のプレースタイルだったりと比較してトークを展開して頂きたいと思った今日この頃です。